ABC分析のやり方を、社長向けに世界一やさしく。エクセルで15分
結論から、いきます。 ABC分析は、難しい統計ではありません。商品を売上の大きい順に並べて、上から A・B・C の3グループに分けるだけ。エクセルで15分。なのに「何に力を入れ、何をやめるか」が見えてくる——社長のための道具としては、コスパ最強クラスの分析です。
ABC分析って、結局なに?
ひと言でいうと、「うちの稼ぎ頭は誰だ?」をはっきりさせる分析です。
多くの会社では、売上の大部分をごく一部の商品が作っています。感覚では「なんとなく分かってる」つもりでも、数字にすると「え、この商品がこんなに?」「あの看板商品、実は下位?」という発見が、ほぼ確実に出てきます。
- A(主力):会社を支えている少数精鋭
- B(中堅):そこそこ売れている層
- C(その他):数は多いが、売上への貢献は小さい層
この3つに分けることで、「全部がんばる」から卒業できます。
エクセルでの手順(15分・4ステップ)
エクセルで始める売上分析で作った「商品別売上」があれば、そこから4ステップです。
① 商品を売上の大きい順に並べ替える
商品名と売上金額の表を、売上の降順でソート。これだけでもう半分終わりです。
② 売上の合計を出す
表の一番下に、全商品の売上合計を出します(SUM関数か、範囲選択して右下の合計表示を見るだけ)。
③ 上から「累計」と「累計の割合」を出す
上から順に売上を足していき(累計)、それが合計の何%かを出します。エクセルなら、隣の列に「=上のセル+自分の売上」をコピーするだけ。
④ 割合で線を引く
よく使う目安はこれです。
| ランク | 累計構成比 | 意味 |
|---|---|---|
| A | 〜70% | 会社を支える主力。全体の2〜3割の商品数のことが多い |
| B | 70〜90% | 中堅 |
| C | 90〜100% | 数は多いが貢献は小さい |
厳密じゃなくて大丈夫。「少数の商品で売上の7割を作ってる」という事実が見えれば成功です。
分けたあと、どう使う?——ここが本番
ABC分析は「分けて終わり」の人が9割です。もったいない。使い方はこうです。
- Aランク → 絶対に切らさない・もっと目立たせる。在庫切れ・提供の質のブレは厳禁。店頭でもメニューでも一等地に置く。
- Bランク → Aに育てる候補を探す。見せ方や組み合わせ(セット化)で化ける商品がここに眠っています。
- Cランク → 「間引き候補」。ただし即決しない。ここに2種類が混ざっているからです:
- 本当にただ売れていないだけの商品 → やめると在庫・手間が軽くなる
- Aの入口・引き立て役になっている商品 → 単体では売れていなくても、これ目当ての来店がAの購入につながっているケース。切ると危ない
Cの間引き判断は、売上だけでなく利益率と役割をセットで見ること。(どの商品の価格をいじるかは値上げする商品はデータで選ぶ、安売りの見直しは安売りが利益を溶かす仕組みへ。)
今日やること
今日は、①の並べ替えまででOKです。商品別売上を降順にして、上から眺める。
「上位5つで、だいたい何割だろう?」——ざっくり暗算するだけで、あなたの会社の“本当の主力”が見えてきます。線を引くのは明日でいい。まず、並べてみてください。
数字は裏切りません。応援しています!
よくある質問
ABC分析とは何ですか?初心者向けに教えてください。
商品やお客さんを売上の大きい順に並べ、上位からA(主力)・B(中堅)・C(その他)の3グループに分ける分析です。「どれが会社を支えていて、どれがそうでないか」が一目で分かるので、力の入れどころとやめどころを決める材料になります。
ABC分析のA・B・Cは、どこで区切ればいいですか?
よく使われる目安は、売上の累計構成比で「上位70%までをA、70〜90%をB、残り10%をC」です。ただし目安にすぎないので、最初は「上位で7割を占める少数精鋭がA」くらいのざっくり理解で十分です。
Cランクの商品は、やめるべきですか?
即決でやめるのは危険です。Cの中には「Aを買うお客さんの入口になっている商品」や「利益率が高い商品」が混ざっていることがあります。売上だけでなく、役割と利益を確認してから間引くのが安全です。
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